刺激的なタイトル「物を売るバカ」を読んだ感想を書いてみます。
本書の概要
本書のタイトル「物を売るバカ」は、少々挑発的なタイトルですが、内容は至ってまじめです。
物を売る人をバカにしている訳でもありません。
「バカ」と表現していることは、一種の愛情表現としています。
本書の冒頭でその点にも触れられています。
そのことは置いておき、本題。
本書は、良い商品であるにも関わらず、うまく売り上げに結びつかずに悩んでいる人向けのアイデア本となっています。
ポイントとなる考え方と、その例が紹介されています。
本書のキーワード
本書「物を売るバカ」で軸となるキーワードがあります。
- 物語
- ストーリーの黄金律
物語
物売りだからといって、単に物を売るだけではダメ。
本書では、「物語と一緒に売る」という方法が紹介されています。
そもそもマーケティングで使われる「物語」とは何なのか。
本書では以下のように定義されています。
お客さん・社員・取引先などに対して語る、本当にあった(フィクションではない)「個人」「会社」「お店」「商品」などにまつわるエピソードやビジョン。(p.51)
効果的な物語と一緒に売り出す事が重要であるという流れとなっています。
ストーリーの黄金律
効果的な物語には、共通の「黄金律」があると述べられています。
「ストーリーの黄金律」を知っておくことで、人々を惹きつけやすくなる効果的な物語を作りやすくなります。
ストーリーの黄金律は簡単に言えば、「不利な状況からある目標に向かって困難を超えていくサクセスストーリー」です。
ただし注意点としては、あくまでも本当の事を盛り込む事。
嘘を盛り込んだら詐欺になってしまいます。
黄金律に沿っている例が豊富に紹介されています。
一例としては、2020年の東京オリンピック開催を決める最終プレゼンテーションが挙げられていました。
なぜ、黄金律に沿っているかも本書では説明されています。
物語が織り込まれていた塩飴
本書を読んでみて、気づいた事がありました。
身近な商品の中に物語が隠れていました。
先日紹介した塩飴です。
塩飴のパッケージには物語が記載されていました。
この塩飴は、建設会社からの要望で作られた飴だそうです。
熱中症対策用の飴として期待出来そうだと思ってしまいました。
この記述も一種の物語でしょう。
買うときには知らない物語でしたが、買ってからこの記述を見たときに、勝手に愛着が湧いたのは事実でした。
今ではリピーターになっていますし、「物語」効果はあると思います。
まとめ
価値ある商品を効果的に販売するための物語を作成するヒントが沢山詰まった1冊でした。
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