iPhoneアプリでオンライン対局将棋を対局出来るアプリとして、「将棋倶楽部24」があります。
このアプリを使ってよく対局しています。
将棋倶楽部24には対局した棋譜が残っています。
この棋譜を検討する際に便利なiPhoneアプリとして、「対局の分析 Pro」というアプリがあります。
このアプリでは、なんと将棋の棋譜を取り込み、局面の検討をする事が出来ます。
例えば、
- 候補手を探索(複数表示)
- 候補手の評価値を表示
- 形勢評価グラフを表示
といった事が出来ます。
特に、候補手が複数表示されるというのがポイントです。
iPhoneアプリで将棋を指す人にとってはもの凄く使いやすい「検討・解析」アプリです。
今回は、将棋の局面を検討するときに凄く便利な「対局の分析 Pro」のアプリの使い方について紹介してみます。
iPhoneアプリ「対局の分析 Pro」について
iPhoneアプリ「対局の分析 Pro」は、将棋の指し手を解析する事が出来るiPhoneアプリです。
対局の分析 Proの主な機能は以下の通りになっています。
- 候補を探索
- 形勢評価グラフ表示
- 本将棋Proへ転送出来る
- 探索の深さを3段階から選択可能
- 表示領域を拡大
- 直接盤面を編集
70手までは無料で検討する事が出来るので、使い心地を確かめることが十分に可能です。
71手目以降も検討したい場合は、完全版へのアップグレード(アプリ内課金、1200円)形式となっています。
iPhoneアプリ「対局の分析 Pro」の基本的な使い方
まずは無料で利用出来る範囲で、iPhoneアプリ「対局の分析 Pro」の使い方を紹介していきます。
検討するにはまず「棋譜」が必要です。
私はオンライン将棋対局アプリ「将棋倶楽部24」をよく利用するので、こちらの例で紹介してみます。
まずは、将棋倶楽部24での棋譜をコピーします。
▲将棋倶楽部24の「保存した棋譜」から好きな対局を選択し、メニューをタップして(左)、メールをタップすると(右)、
▲棋譜が表示されるので、棋譜の部分だけコピーします。
▲「対局の分析 Pro」を起動して、「分析開始」をタップします。画面は横向きとなります。
▲続いて「空の棋譜」をタップしてから、
▲「貼付け」をタップします。
▲すると、将棋倶楽部24の棋譜が貼付けられるので、「決定」をタップします。
▲そして決定をタップします。
▲すると、自動で評価・解析が始まります。
▲無料版では、70手まで検討が出来ます。プラスは先手有利、マイナスは後手有利を意味します。
その様子を撮影した動画を以下に貼付けておきます。Macのソフト「Reflector」を利用して撮影しました。所々重い箇所がありますが、対局の分析 Proが重い訳ではなく、Reflectorによるものです。
対局の分析 Pro自体はサクサクと動きます。
対局の分析 Proの機能
以下では、iPhoneアプリ「対局の分析 Pro」で利用出来る機能について紹介します。
無料版でも70手までは同じ機能を利用する事が出来ます。
候補を探索
ある局面において、候補手を検討する事が出来ます。
自動で評価が行われると、指し手の左側に3つの文字のうち1つが表示されます。
- 了(了解?普通手)
- 疑(疑問手)
- 好(好手)
評価値が急激に変化すると、(疑)や(好)がつきます。
例えば、65手目「3七桂」は疑問手(疑)と評価されています。
そこで疑問手65手目の候補を探索してみます。
▲64手目をタップしてから、「候補を探索」をタップします。
▲すると、評価値と共に候補手がどんどん表示されていきます。この場合だと▲7七桂(-229)が最善手と判断しているようです。
形勢評価グラフ表示
▲画面右端の▼▼▼をタップすると、
▲形勢評価値の推移が表示されます。じわじわと悪くなってきたのか、突然悪くなったのか、がわかります。
本将棋 Proへ転送出来る
対局の分析 Proのアプリの開発者がリリースしている別アプリ「本将棋Pro -高機能版」へ棋譜を転送する事が出来ます。
本将棋Proでは、コンピュータ対局やオンライン対局が行えたり出来るアプリです。
▲左上のアイコンをタップすると、
▲「本将棋Pro」へ棋譜を転送出来ます。
▲自動で「本将棋 Pro」が起動し、画面に従ってOKをタップすると(左)、局面が反映されます。指定した局面に戻してからコンピュータと対局する事が出来ます(右)。
探索の深さを3段階から選択可能
探索の深さは3段階から選択可能です。
▲基本設定をタップすると
▲分析の深さを3段階から選択出来ます。
- 浅い
- 普通
- 深い
深いほど検討にかかる時間は長くなります。私の場合は「浅い」モードで十分だと思います。
分析の深さの違いの参考として、相穴熊の棋譜(90手まで)を浅い・普通・深いの3種類で検討してみた時間を以下に示します。(有料版購入時、iPhone 5sで検証)
- 浅い・・・6分30秒
- 普通・・・7分50秒
- 深い・・・9分40秒
深く読むほどいいはずですが、時間が短く済む「浅い」モードでも十分参考になります。
なお、検討にかかる時間は、デバイスの性能に依存すると思います。
- iPhone 5s
- iPad 3
- iPad mini
で検討してみたところ、iPad 3やiPad miniはiPhone 5sの2倍以上の時間がかかりました。
iPhone 6やiPhone 6 Plusの場合は、iPhone 5sよりも早く検討が終わると思います。
表示領域の拡大
▲「棋譜に挿入」の左のオレンジのマークをタップすると、
▲読み筋が拡大されます。iPhoneの場合は表示領域が狭いので、拡大した方が見やすいです。
直接盤面を編集出来る
▲局面検討中でも、駒をタップする事で、直接盤面を編集出来ます。
▲右下の「自動」をタップすれば、この手に対する評価値・読み筋も表示してくれます。(読みの深さは浅いモードとなります。)
iPadでも利用可能
▲iPadでも利用可能です。画面が大きいので形勢グラフも最初から表示されています。
完全版へアップグレード(アプリ内購入)する方法
さて、無料で利用してみて使い心地が十分にわかりました。
70手で検討が終わってしまうのがモヤモヤとしてしまい、終局までの評価が知りたいと思いました。
70手で終わる対局は少ないですからね。
そこで、71手以降も検討が出来る完全版へのアップグレード(アプリ内購入)を行いました。(1200円)
以下、その方法です。
▲アプリ画面トップから「完全版へアップグレード」をタップし、
▲「はい」をタップします。iPhone・iPad両端末で利用出来ます。
▲制限解除料金を確認して、「購入する」をタップします。
▲すると制限解除出来ました。
▲制限解除した後に再び検討を行ってみると、確かに終局まで検討する事が出来ました。終盤は疑問手が出やすいので完全版にアップグレードして検討するのは面白いですね。
なお、先手玉の詰みが見つかると評価値が-99999となりました。(後手の勝ち)
▲こちらは別の棋譜ですが、終盤だと好手疑問手が色々とありました。
まとめ
将棋対局の分析をiPhoneだけで行えるという画期的なアプリ「対局の分析 Pro」ですが、もの凄く使いやすいです。
対局を終えた棋譜をコピーして「対局の分析 Pro」に解析してもらえば、どこが悪かったかがほぼわかります。
自分で「どこが悪かったか」わからないと振り返りが難しいですが、このアプリならば疑問手と共に代替手も表示してくれるので、振り返る事もまた楽しみの1つとなります。
一人感想戦が捗ります。
一段と強くなっているコンピュータ将棋の恩恵を受けていると言えるでしょう。
将棋の新たな楽しみ方がまた1つ増えました。
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