マーケティングの本「100円のコーラを1000円で売る方法」を読んだ感想を書いてみました。
本書の概要
本書は、駒沢商会の商品企画部「与田誠」と、商品企画部に異動してきた「宮前久美」がメインの登場人物の物語。
駒沢商会の主力商品である会計ソフトを育てる事がテーマとなっています。
与田が中心となってマーケティング戦略などを学ぶ勉強会「与田スクール」における
- 自信満々でプレゼンする「宮前久美」
- 冷静かつ的確な指摘をする「与田誠」
のやり取りが見所です。
与田からのダメ出しにいじけながらも、与田から与えられるヒントを基に、徐々に成長していく「宮前久美」の成功ストーリとなっています。
タイトルにある「100円のコーラを1000円で売る方法」は、全10章の中の8章で少し紹介されています。
「会計ソフトをいかに販売するか」を考える際に、100円のコーラがなぜ1000円で売れるのかという例を持ち出しています。
本書のタイトルの付け方は上手いと思いました。
本書の内容的には「会計ソフトの売り方」の方が合っているからです。
100円のコーラを1000円で売る方法を読んだ感想
特に印象に残ったのは第3章の「顧客の要望に100%応えても0点」です。
一般的に、どこの会社にも改善点や要望のお問い合わせ窓口があります。
要望というのは、のちの製品開発の材料として重要な役割を果たすはずですが、本書では、与田誠が0点と断言しています。
0点は誇張表現だとは思いますが、顧客の要望を全て聞くという事が、必ずしも製品のヒットにつながるわけではないというのは、興味深かったです。
顧客が想像できないような価値を創造出来るか出来ないか、が重要である事がわかりました。
宮前久美の歯に衣着せぬ物言いが痛快で、物語としても楽しめる1冊でした。
コメント